実験機器紹介
過熱水蒸気処理装置
常圧で、100℃以上に温度を上げた水蒸気を過熱水蒸気という。本研究室では、めっき樹脂や廃電子回路基板のエポキシ樹脂を熱分解し、金や銅、ニッケルなどの有価金属を取り出す実験を行っている。
最近では、廃プラスチックのマテリアルリサイクルのための不純物除去実験も行っている。
ふるい振とう機
粒子や粉体を大きさで分離する最もシンプルな方法がふるいである。この装置は、ふるいを何層か重ね、振動によって自動的に大きさをそろえる装置である。
デジタルマイクロスコープ
実験では、実際に対象物を見ることが重要である。この装置は、100倍程度までは、パソコンに繋がったデジタル画像により観察可能なものである。
エアーテーブル
風と振動によって物質を密度や大きさで分離する装置である。本研究室では、廃自動車の有価物を回収した残りであるシュレッダーダストからの銅などの有価物回収や廃電子回路基板からの部品回収の実験を行っている。
傾斜ベルトコンベア
摩擦係数や滑り、転がりの差を利用して分離を行う装置である。本研究室では、シュレッダーダスト中に含まれるプラスチックから不純物を除去する実験を行っている。
遊星ボールミル
ミル中にあるポットに自転と公転を与えることにより、非常に大きな圧縮剪断力を与えることで、粉砕を行う装置である。物質を短時間で小さくするだけではなく、粉砕という機械的操作を用いて化学反応を促進するメカノケミストリーに実験に用いられる。
ボールミル
ポットの回転による中にあるボールなどの粉砕媒体の衝撃、剪断により、物質を粉砕する装置である。構造がシンプルであり、粉砕媒体の種類を変えることで、種々の実験条件が与えられる便利な微粉砕機である。
スタンプミル
臼に杵をたたきつけることで、圧縮力により物質を粉砕する装置である。比較的大きな物質の粉砕に用いられる粗砕機である。
高圧ロールプレス
2本の回転するロールに油圧による大きな圧縮力を与え、その隙間に挟み込んだ物質をその力により圧壊する粉砕機である。従来あったロールミルに圧縮力を加えた新しい粉砕機として最近開発されたものである。
粒子径分布測定装置
レーザー回折式の粒子径を測定できる装置である。0.1~800ミクロンの幅広いレンジを全自動で測定できる特長を有する。水中での湿式法と空気中での乾式法の測定が可能な、簡便で、信頼性の高い粒子径の測定が可能である。
電気炉
粒子などを焼成するための装置である。タイマーを有し、1000℃までの温度で一定時間自動的に焼成ができる。
細孔径分布測定装置
親水性の液体を多孔体に含浸させ、加圧空気によってその液体を大きな孔から順に押し出すことによって孔の大きさを測定する装置である。一般には水銀圧入法によって測定される細孔径分布を金属などの水銀を使えない物質でも測定できることが特長である。
電子比重計
アルキメデス方による物体の密度(比重)を測定する装置である。本研究室では、プラスチックの密度を測定している。
動的画像式 粒子形状測定装置
画像法による粒子径を測定できる装置である。0.5~800ミクロンの幅広いレンジをセル中での湿式分散状態粒子の2次元画像から測定する。測定時間が早く、多くの粒子画像処理が可能である。